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暇な人、よっトイレ~♪

暇な人、よっトイレ~♪

夜廻先生

水谷先生・・・
思春期の子供を持つ親にとって
一度は聞いた事のなる名前
その番組が行われたから、食い入るように見ていた
長くなるから、今回はテレビの内容だけで終わりそうだ

教員生活22年、夜回りをして13年
この間の講演会は1400回を超えている
青少年との対話、麻薬撲滅
教員生活を止めても、自分の火が消えるまで頑張りたい
無私の心を赤裸々に語っている

彼の偉い所は、やり通した事
正しい事と判っていても、普通の人は一過性
でも、彼はそれをやり通している
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜間高校の授業が終わった時から彼の行動は始まる
横浜の駅周辺を巡回し、高校生に声をかけていく
門限は11時だぞ、従わなかったら補導するぞ
そんな事を言いながら中学・高校生を駅まで送る
危ないと思うと、自宅まで送っていく
彼を見かけると麻薬の密売人は逃げて行く

彼がうずくまる
苦しそうな顔がほっと一息つくと立ち上がる
「心臓がね、締め付けられるようで・・・・
でも、血液がごぼごぼってあがってくると、まだ生きられる
これが、あがってこなかったら死ぬんだなあ」
痩せた顔のひげ面で笑って答える
これが有名な水谷先生か・・・・

どこにでもいる男
でも、目は輝いていた
「一人でも薬から立ち上がってくれれば良い」
そう答えながら歩き続ける
「僕はね、子供を怖いと思った事が無い、聞いたら素直に答えてくれる
本音は、みんな良い子供なんだよ
でもヤクザは僕をいやがってるけどね」
そう言いながら笑っている目は優しかった
暴力団から脇腹を刺されたり、
何度も暴力を振るわれた事のナレーションが入る
そこまでして続けるのか・・・僕には異人間に見えた

夜中の2時に家に帰る
でも、そこでも眠れない
彼との対話を待ち望んでいる若者達の為に・・・・
彼は自分の部屋でパソコンを立ち上げる

メールを開けると、なんと400通近くのメールが入っている
多い時は、500~600通が毎日来てる
若者達の悲痛な叫びを読みながら、全員に返答をしてゆく
その間も電話が入る
彼は、その電話にも全部答える
凄いのは、1度でも聞いたら相手を忘れていない
親身に話し、親身に聞いてる
その作業は明け方まで続いている
ほとんど睡眠時間は無い

彼が言った事で胸に響いたのは
「僕は子供を怒った事が無いんです
彼らは悲鳴を上げている
その声を聞いて一緒に苦しみ一緒に泣きたい
駄目だ・駄目だと言う言葉は人間を本当に駄目にする
ほめなくちゃ、子供を褒めてください

会社から駄目だと怒られたお父さんが家に帰り
お母さんに八つ当たりして駄目だと怒る
お母さんは、子供に向かって駄目だと怒る
じゃあ、子供は誰に駄目だと言って心のうさをはらすか
誰も居ないんです

これに反発して夜の世界に入る若者もいます
でも、ほんの1割なんですよ
大多数の子供は
自分を責め・悩み、相談相手も居ないまま死のうと思う
それがリストカットであり集団自殺や薬
薬やリストカットは死にたいんじゃ無いんです
生きたいからするんです
彼らのそんな声を聞いて、少しでも頑張らせたい
普段、大人が聞いていない声を僕は聞いてあげたい」

番組は淡々と続いた
気になる子供には、即行で会いに行く
励まし、勇気付け・・・そして道を教える
薬を飲んで居る子には、救急車の世話をし励ます

彼は言う
「薬に戻っても、彼らが弱いんじゃ無い
薬に戻すから麻薬なんです
それを親が理解しないで怒る
すると、子供は本当に麻薬に戻ってしまう」

9月に教員を辞めた、まだ40代の若さなのに・・・
彼の体は癌との時間の戦いだったから
体力を持たない彼が最後の挨拶を講演会
「この半年ほとんど寝ていません、一日1時間ほど
でも、少しでも子供が薬を止め昼間の世界に帰ってこれるように
それだけで13年間、夜回りをしてきました
自分の気持ちが伝わる様に、問いかけてきました
でも、自分は癌でもう時間がありません」
その訴えの中に、無私・無念の気持ちが見える
ここまでの執念は・・・・聞いていて自分が恥ずかしかった

テレビのクルーが聞く
最後の挨拶、教え子達はどうでしたか?
「僕が泣いちゃって見えないんです」
校門では、元の教え子が花束を持って待っていた
それが、彼の自慢できる足跡だと思う

「僕は人を殺しました、何人も殺しています
印象に残った子の名前は愛さん
彼女と出会った時は、麻薬も5~6回で重症じゃ無いと思っていました
これが、僕の判断の甘さでした
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女の体はもう限界で、医者はモルヒネを使うと言います
最後の手段で彼女を救うには、それしか無い
モルヒネを打つと、意識がなくなり、痛みも無くなります
痛みもなく死んでゆける

でも、彼女との約束・・・夜明けを一緒に見よう
その約束をするために医者に言って、夜中に行きました
2人で夜明けを見ながら、頭を撫でほっぺたをすり寄せて・・・・
泣きながら抱きしめていた
家族が来て・・・・やっぱり同じでした

医者が{ではモルヒネを打つから・・・良いね}
と言ったら彼女は
{お父さん・ありがとう、お母さん・ありがとう、お姉さん・ありがとう
先生・ありがとう}
彼女は、骸骨のようになりながらも、感謝の言葉を言ったんです

でも彼女は死ねませんでした
半年たって、規定量に達しても死ねなかったんです
それ以上打ったら法律違反で殺人になります
だから、無意識で苦しむ彼女を見るしかなかった

そして、・・・・今度は本物の麻薬との戦いになりました
意識が無くても苦しむ、そして骨はボロボロ
手が脱臼し、それを直そうとすると肩が外れ
肩を治そうとすると足が外れ、最後は股関節脱臼
無意識の中でも地獄の苦しみが彼女を襲っていたのです

死んだ時、父親が言いました
{良かったね、
これで苦しみから解放されたね、ゆっくり休むんだよ}
その言葉を聞きながら、救えなかった自分を責めた」

なんて人だろうと思う
赤裸々に泣きながら語る彼には自分を大切にしようと言う気が無い
無私の心で、若者を助けたい
聞こえない悲鳴を聞いてあげたい
その心が・・・・僕にはとうてい真似が出来ない
多分、世間は最初はポーズと思っただろう
でも、やり続ける事の偉大さ
やり続けたら、それは真実の重みがある
やり遂げた者の重み

彼が言った

「声はね、耳を澄ませば聞こえるんです
でも、皆が自分中心に考えるから聞こえないんです
若者達は、悲鳴をあげてる
その心を、聞いてください
怒って否定するよりも、褒めて聞いてください」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨日に続いて、水谷先生
あそこまでのバイタリテイはどこから来るんだろう??
番組の中で言っていた彼の生い立ちだけでは解決できないけど

彼は、非行に走る云々の事は何も言っていない
「多少の非行や暴力なら、自力で立ち上がれる
でも、麻薬に手を染めたら立ち上がれない
快楽と引き替えに命を売り渡すから」

「自分を大切にして欲しい
夜の世界から昼間の世界に戻したい
その為には、まず薬物を辞めさせなくては」

「麻薬とは二つの顔を持っている
一つは天使の顔
何もしないで・何の努力もなしに幸福感を感じられる
もう一つの顔は地獄の顔
一度染まったら、逃がさないように生命を担保に取ってしまう
その為の苦しみを感じなさい」

彼の言う言葉は全てが正論だと思う
ここまで自分を殺し、相手に対しての情熱は・・・
普通の人には出来ない!!!
一過性の事であれば誰にでも出来る
でも、継続するという事の難しさ
これをやり遂げた人だからこそ、凄いと言える

誰にも妥協はある
苦しい時に、・・・・
この位で良いかな?今日は止めよう
僕自身も、何度もそう思ったから
それを克服するから、もの凄い人物とも言える

でも、家族はどうなんだろう?
番組でも全く出てこなかったけど・・・・・
仮に居るのなら
奥さんや子供に迷惑をかけながら救っている
そんなパラドックスになってしまうが
結婚していないのか????
でも、家に帰った時「ただいま~」と言ってたけど

それじゃあ、若者達の意見はどうなんだ?
そう思ったから「2ちゃんねる」の掲示板を見てみた
○あれじゃあ、一握りの人しか救えない
○欺瞞行為だ
○講演するなら、その時間を惜しんで夜回りに行け
○弱い奴は甘えすぎてる
○お前は正義の味方か?
○夜間高校の先生の給料は高いから出来る

数多くの書き込みがある
2ちゃんねる自体が、甘えと書きたい放題の無責任掲示板とも思う
でも、言いたい放題だから本音も見える
彼らの根底には水谷先生の継続性に畏怖してる気持ちがある
彼の継続した意志が若者に伝われば良いと思う
中途半端な正義では無い
それが水谷先生の残した最大の教えだと思うから

彼の生い立ちは・・・・・
彼は、幼い時に両親が離婚して母親の祖母に育てられた
自分自身でも言ってるけど、相当な孤独だったらしい
そして、いじめにも遭っている
「僕も孤独でした、斜に構えていたから嫌われてましたよ
本を読んでは、その世界の話を得意げに言う
だから嫌われるのは当たり前ですよね
でも孤独だから、今の子供の気持ちがわかるんです」

母親については、こう言っていた
「母が帰ってくるのは年に1回
帰ってくる時は1時間前から駅で待っていました
少しでも早く会いたかったから
母が東京に帰る時は一番最後の車両に母が居るんですよ
そして、動き出したら走るんですよ
どこまでも・どこまでも・・・母を追いかけて」

考えてみたら、彼の生き様は集団の生き様じゃ無い
群れをなして何かをしようとするものじゃ無いから
そして、有名になってもスタンスは全く変わっていない
普通の人なら、有名になっら変わる
僕なら賛同者と行動を共にし、夜回りは賛同者に任せる
自分は講演会とメール相談をして行くだろう

そして・・・・判らないのは学校側
たった一人で始めた行動に対して、行政や学校は何をしたんだろう?
彼の善意と誠意におんぶにだっこ状態
何も、顔が見えてこない
せいぜい、彼が講演をするのを許可したくらいなのか?
賛同の先生は居なかったのかな?
あるいは、賛同しても行動できない・・・
そうだったのかもしれない
普通なら、大きな流れになって進むはずの行動なのになあ

でも、彼自身自分で決めた道なんだろう
全て、個人として立ち向かって行く
その行動は、常人とは別のバイタリテイがあるから
そこが彼の凄い所なんだけどね

こう書く自体が、僕は凡人である証拠
彼の意志や行動を賛同する人は多い
でも、それを行動に移せるのか・・・・・
そう聞かれたら返答できない
「まず生活ありき」
この言葉で全てがおしまいになるだろう
その限界に、自分が逃げて居るとも思う

でもね、小泉さん
あんたの地元に、こんな素晴らしい人がいるんだよ
せめて、政府でも考えてくれないか?
現代若者のナイチンゲールが居るんだということ
表彰なんか要らない
彼の意志を継続できる事
それを実行して欲しいなあ

さて、延々と2日間も書いてしまった
でも、肝心な事に触れていない
若者の叫び・・・・・だよね
現実に、水谷先生のPCの中のコメントは絶望に満ちていた
あの現実は・・・・自分たちで直視してきたんだろうか?

この楽天日記を見ても、リストカットの日記もある
集団自殺もある・・・・・
これが一部の特殊な人間達の話なんだろうか??
自分たちの子供を見て、ごく自然に振る舞っている
そんな子供達が、インターネットを通じて悲鳴をあげている姿
自分たちが気が付かないだけで、実態は違う??
前に、小学生が友達を殺した事件もある

浮き世離れして、よん様とか騒いでいるおばさん連中
セミナーに行って、感心して帰り・・・・
翌日からは、すっかり忘れて居る人もいる
聞いた事で満足する人達の群れ・・・・
自分さえ良ければ良いと言う人もいる
その場さえ良ければ良いと考える人もいる

核家族・仕事・共稼ぎ・・・・・
様々な理由をつくり、子供とのふれあいを無くしているかも
自分自身、息子にかまけて娘はないがしろにしてきたから
そう思うと、自責の念に耐えない



「花を蒔く人は懸命に花をさかせようとして努力します
人間だって同じです、どんな人にも花が咲く
早い人・遅い人は当然居ます
でもどんなに遅くなっても必ず花が咲きます
100人いたら100人の花が咲く
丹精に心を込めていたら花は皆に咲くんです
でも途中で水をやらなくなったり、忘れていたら・・・枯れます」


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